专利摘要:
本発明は、流れる流体の特性を検出するシステムおよび方法に関する。本システムおよび方法は、基板(12)の上方に支持された微小チューブ(14)、チューブ(14)の自立部(16)内にあるチューブ流路(20)、チューブ流路(20)および外部と流体連通するインレット(36a)およびアウトレット(36b)、チューブ(14)の自立部(16)を振動させる素子(22)、チューブ(14)の自立部(16)の動きを検出する素子(24)とを有し、自立部(16)の振動周波数および/または撓みを測定し、これにより、チューブ流路(20)を流れる流体の特性に対応する少なくとも1つの出力を生成する、マイクロ流体素子(10)を備える。さらに、本システムおよび方法は、マイクロ流体素子(10)を流体中に配置し、流体の一部を、チューブ流路(20)に流入させて、マイクロ流体素子(10)の出力を処理して、この流体の特性を求める。
公开号:JP2011506938A
申请号:JP2010537142
申请日:2008-12-08
公开日:2011-03-03
发明作者:スパークス,ダグラス,レイ;セイヤー スミス,リチャード;ナジャフィ,ネーダー
申请人:インテグレイテッド センシング システムズ,インク.;
IPC主号:G01N5-02
专利说明:

[0001] 本発明は、流体検出装置、およびかかる装置を使用する方法に関する。より具体的には、本発明は、内部の流れ容量を超える流量で流れる流体システム中の流体の特性を測定可能とする、微小流体検出装置に関する。]
背景技術

[0002] シリコンマイクロマシニング技術を使用した、共鳴質量流量および密度センサの製造プロセスおよび構造が、譲受人を共通とする、米国特許第6477901号、第6647778号、第7228735号、第7263882号、英国特許出願公開第2221302号、および、国際公開第WO2007/147786号に開示されている。これらにおいて使用されているマイクロマシニング(微小)加工は、シリコンウエハなどの基板をバルクエッチングしたり、表面薄膜エッチングしたりすることにより、微小な要素を形成する技術である。後者の場合、基板表面にある酸化物層などからなる犠牲層の上に、多結晶シリコンや金属などの薄膜を堆積させ、次いで犠牲層を選択的に除去し、堆積薄膜を剥離している。タジガダパらの米国特許第6477901号およびスパークスの米国特許第6647778号により開示された製造プロセスでは、1つ以上のシリコンチューブがウエハ上に懸架されている微小電子機械システム(MEMS)を製造するために、ウエハボンディングおよびシリコンエッチング技術が使用されている。該チューブは、共鳴周波数で振動され、これによりチューブを流れる流体の流量および密度が特定される。]
[0003] 上記米国特許により教示されるタイプのセンサは、さまざまな用途に用いられる。これらのセンサの特筆すべき点は、きわめて小型に製造することができ、他と比較して微量の流体を正確に解析できることにある。]
先行技術

[0004] 米国特許第6477901号
米国特許第6647778号
米国特許第7228735号、
米国特許第7263882号、
イギリス特許出願公開第2221302号
国際公開第WO2007/147786号]
発明が解決しようとする課題

[0005] しかしながら、流量が比較的大きくなる特定の用途においては、流量に制限がある微小センサが適当ではない場合がある。たとえば、これらには限られないが、産業用途における、直径が1mないしはそれ以上の比較的太いパイプに、石油化学製品、気体、水、空気などの流体が流れる場合をあげることができる。また、自動車および航空分野における、吸気、石油化学燃料、水素、アルコールなどの流体もあげることができる。既存の流量センサは、一般に熱線技術および流体抗力技術を利用している。しかしながら、タジガダパらおよびスパークスの教示によるセンサが、大型化することなく比較的高流量の用途に適用できるようになれば、望ましいといえる。]
課題を解決するための手段

[0006] 本発明によれば、マイクロ流体素子を使用して流体の特性を検出するためのシステムおよび方法が提供される。この流体検出システムは、マイクロ流体素子の内部の流れ容量を超える流量で流れる流体であっても、かかる流体の特性を測定できるように構成される。]
[0007] 本発明の第1の態様によれば、流体検出システムのマイクロ流体素子は、基板の上方に支持され、基板との間に空隙を形成する微小チューブと、該微小チューブの自立部内にあるチューブ流路と、該チューブ流路および該マイクロ流体素子の外部と流体連通するインレットおよびアウトレットと、前記微小チューブの自立部をその共鳴周波数で振動させる手段と、前記微小チューブの自立部の動きを検出する手段とを備え、該自立部の振動周波数および前記基板に対する自立部の撓みのうち少なくとも一方を測定し、これにより、前記チューブ流路を流れる流体の質量流量、比重、および密度のうち少なくとも1つに対応する出力を生成する。さらに、流体計測システムは、流れる流体中に該マイクロ流体素子を配置して、該マイクロ流体素子のインレットを通じて前記微小チューブのチューブ流路に流体の一部を導入する手段と、少なくとも1つの出力を処理して、該流体の特性を算出するための手段とを備える。]
[0008] 本発明の第2の態様によれば、本方法は、上記のマイクロ流体素子を用いて、流れる流体中に該マイクロ流体素子を配置して、該マイクロ流体素子のインレットを通じて前記微小チューブのチューブ流路に流体の一部を導入し、少なくとも1つの出力を処理して、該流体の特性を算出する。]
発明の効果

[0009] 本発明のシステムおよび方法は、流体流量が大きいさまざまな用途に適用可能であり、そのような流体の種々の特性、たとえば体積流量、質量流量、比重、および/または密度などを特定する能力を有する。比重および密度の特定により、流体成分の相対的化学的濃度を得たり、液体中の気泡、液体または気体中の固体粒子などの望ましくない成分の存在を検出したりすることができる。]
[0010] 本発明のその他の目的および効果は、以下の詳細な説明によって、より明らかにされる。]
図面の簡単な説明

[0011] 従来技術および本発明に係る、その内部に液体が流れる共鳴する微小チューブを備えるマイクロ流体素子を示す斜視図である。
図1に示すマイクロ流体素子を示す断面図である。
図1および図2のマイクロ流体素子に対してバイパス流路を備えるように改良を施した、本発明の第1の実施形態を示す断面図である。
図1および図2のマイクロ流体素子に対してバイパス流路を備えるように改良を施した、本発明の第2の実施形態を示す断面図である。
図3または図4に示す流体検出装置が装置内に配置された大流量システムからなる本発明の別の実施形態を概略的に示す軸方向断面図である。
図5の線6−6に沿った径方向断面図である。
図1から図4に示したタイプの流体測定装置を、図5および図6に示す流体システム中に設置した場合に、温度がその性能に与える影響をプロットしたグラフである。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6
実施例

[0012] 図1および図2は、譲受人を共通とする、タジガダパらによる米国特許第6477901号に開示されたタイプのマイクロ流体素子10である。このマイクロ流体素子10は、本発明にも適合する。タジガダパらの内容は、コリオリセンサの製造と操作に関するものであるが、これらは参照として本明細書に含められる。タジガダパらは、マイクロマシニング技術を使用した図1に示すタイプの流量センサの製造プロセスと構造を開示している。タジガダパらにより開示された製造プロセスによれば、1種以上の流体が流れる、1つ以上の懸架された微小チューブを備える微小電子機械システム(MEMS)を製造するために、ウエハボンディングとシリコンエッチング技術を使用する。この微小チューブは、共鳴周波数またはその近傍で振動させられ、これにより流量および密度を含む流体のいくつかの特性が、コリオリ力の原理を使用して特定される。これらのセンサの特筆すべき点は、製造可能な範囲できわめて小さく、きわめて少量の流体を正確に分析できることである。以下の説明から理解されるように、このようなセンサの高い精度も、本発明の効果によるものである。] 図1 図2
[0013] 図1および図2に示されるマイクロ流体素子10は、基板12上の基台28から延在する微小チューブ14を備え、チューブ14の自立部16は、基板12の表面18上に懸架されており、それらの間に空隙が形成されている。基板12は、シリコンまたは他の半導体材料、水晶、ガラス、セラミック、金属、ポリマー材料、複合材料などにより形成されている。チューブ14は、シリコン、ドープされたシリコン、または他の半導体材料、シリコンカーバイド、水晶または他のガラス材料、セラミック材料、金属材料、および複合材料により、マイクロマシニング加工されたものである。基板12とチューブ14とを個別に製造し、その後チューブ14を基板12の表面18に一体的に取り付けるようにしてもよい。チューブ14の自立部16については、略U字状としているが、たとえば、直線状、Ω字状、S字状、Z字状などの、より簡単または複雑な形状についても、本発明の範囲内である。主な例としては、譲受人を共通とする、米国特許出願第11/620411号、第11/620908号、第12/143942号、および第12/267263号に開示されたチューブ形状があげあれるが、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。さらに、検知される流体が気体の場合、チューブ14の構成に、補強バー、チューブ形状、丸みのあるコーナー、厚い壁を取り入れ、気体が流れる用途に対してチューブ14の性能の改善を図ることもできる。第12/267263号の教示によれば、ガス流量が多い場合、微小チューブ14は、液体を評価する場合とは異なる周波数モードで振動する場合がある。この現象は、液体と比べて気体の場合には、チューブ14の内部流体減衰が大幅に低いために生じると考えられる。異なる振動モードを防ぐため、チューブ14に、チューブ14を補強する1つ以上のクロスバーを組み込むことで、気体がチューブ14を通じて流れる際に、異なる共鳴モードが発生する可能性を低減させることができる。] 図1 図2
[0014] 図1および図2には、チューブ14の自立部16の下方であって基板の表面18上に配置された駆動電極22および検出電極24と、マイクロ流体素子10への入力信号およびマイクロ流体素子10からの出力信号を伝送するための接合パッド32(図には1つのみを示す)とが示されている。流体が入口26を経てマイクロ流体素子10に流入して、チューブ14内の内部流路20に流れると、自立部16は駆動電極22により振動させられ、流量や密度など、流体のいくつかの特性がコリオリ力の原理を利用して特定される。特に、自立部16は、基板12の表面18に対して垂直方向に、好ましくは、共鳴周波数またはその近傍で振動させられる。チューブ14が上方に移動する振動の半周期の間、流体がチューブの曲がった部位を通ると自立部16は上方に向けた運動量を持ち、自立部16から流出する流体は、アウトレットに最も近い自立部16の部位を押し上げることで、その垂直方向の動きが減少することに対して抵抗する。その結果生じる力により、チューブ14の自立部16は、自立部16の脚に平行な自立部16の対称軸を中心に捩られる。振動の次の半周期では、チューブ14は下方に移動し、自立部16は逆方向に捩られる。この捩り特性は、コリオリ効果と呼ばれている。コリオリ効果の結果として、1振動周期の間にチューブ14の自立部16が屈折する程度は、チューブ14を流れる流体の質量流量と相関性がある。一方、流体の密度は、共鳴振動周波数の2乗に反比例する。チューブ14の共鳴周波数は、その機械的構造(形状、寸法、構造、および材料)により制御される。図1および図2に示した微小チューブ14の一般的な共鳴周波数は、概して約1kHzから100kHzの範囲である。振動振幅は、チューブ14の下に位置する駆動電極22により調整可能である。チューブ14がドープされたシリコンにより形成されている場合、チューブ14は駆動電極22に対して容量的に結合された電極として機能する。したがって、駆動電極22がチューブ14を容量的に(静電的に)駆動することが可能となる。チューブ14が非導電材料により形成されている場合、チューブ14を静電的に振動させるために、別体の電極がチューブ14上に駆動電極22と対向して形成される。代替的な駆動技術としては、圧電素子をチューブ14の上面に設けて、チューブ14の自立部16がチューブ14の面に対して垂直な方向に向けて撓むように、チューブ14の平面に交互の力を発生させることがあげられる。その他、チューブ14の自立部16を、磁気的、熱的、または他の駆動技術により駆動するようにしてもよい。検出電極24により、駆動電極22へのフィードバックが提供され、振動周波数が適切な回路により制御可能となり、基板12に対するチューブ14の相対的な撓みも測定される。検出電極24は、チューブ14を容量的に検知したり、または、チューブ14の動きまたは近接度を測定することができる他の適切な手段によりチューブ14を検知したりしてもよい。] 図1 図2
[0015] 図2には、キャップ30に収容されてセンサパッケージを形成しているマイクロ流体素子10が、概略的に示されている。キャップ30により真空パッケージとなり、空気によるチューブ振動の減衰を低減させている。電子装置の真空パッケージに関して、種々のパッケージ方法およびウエハレベルでの方法が存在し、よく知られているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。このような方法には、半田または溶接密封パッケージ、および、ガラスフリット、半田、共晶合金、接着剤、および陽極結合を使用したウエハボンディングが含まれる。キャップ30の適切な材料としては、シリコンがあげられるが、金属材料およびホウケイ酸ガラス(パイレックスなど)その他のガラス材料を含む、さまざまな材料も使用可能である。本発明の好適な実施形態においては、キャップ30と基板12との間は気密に結合されており、基板12およびキャップ30により形成される筺体は、チューブ14が減衰なく高い質(Q値)で駆動されるように、排気される。なお、チューブ14が空気で満たされている状態における、Q値は約10,000から約64,000である。このような実施態様では、好ましくはゲッター材料34が収容容器内に配置されて、空間内の減圧とその維持が補助される。密封パッケージのかわりに、ポンプを使用して、望んだときに真空引きされる容器内にチューブ14を収容するようにしてもよい。] 図2
[0016] 材料密度などの特性は、材料のヤング率および剪断剛性率などと同様に、温度により変化する。このため、マイクロ流体素子10は、チューブ14を流れる流体の温度を測定するための素子をさらに備えるようにしてもよい。たとえば、図1には、チューブ14およびその内部の流体の温度を、種々の使用環境下で適切な精度で監視できるよう、チューブ14の基台28に配置された温度検出素子35が示されている。温度変化に起因し得るチューブ14の機械的特性の変化およびその中の流体特性の変化は、適切な回路(図示せず)により補償することができる。適切な温度検出素子35は、公知技術により構成することができる。たとえば、電極22、24、接合パッド32および関連する導体ランナの形成に用いられたタイプの1つ以上の金属層から構成される。これに代えて、または追加して、電位をかけて、電流をチューブ14に流し、チューブ14およびその中を流れる流体をジュール熱により加熱して、温度を上昇および維持するようにしてもよい。この場合、温度検出素子35は、回路(図示せず)を適切に制御するフィードバックとして使用される。] 図1
[0017] チューブ14のサイズおよび形状は、適切な流れ容量を備え、かつ、マイクロ流体素子10により評価される流体に適合する振動パラメータを有するように、選択されるのが好ましい。チューブ14を製造するためにマイクロマシニング技術が用いられ、チューブ14のサイズはきわめて小さいものとなる。たとえば、長さが約0.5mm、断面積が約250平方μmのサイズがあげられるが、より小さいチューブまたはより大きいチューブも本発明の範囲に含まれる。チューブ14をそのような微小なサイズに製造することができるため、マイクロ流体素子10は、非常に微量の流体を解析処理するために使用することができる。マイクロ流体素子10を小型化すると、比較的流量の大きい流体の特性測定や大型の流路内での流体の特性測定が望まれる用途には適さない場合がある。]
[0018] 図3および図4は、図1および図2に示したマイクロ流体素子10を本発明の実施形態に基づき改良した例を示す断面図である。なお、図3および図4は、マイクロ流体素子10の基台28を通り、かつ、図2の断面と直交する断面を示している。流体は、マイクロ流体素子10のそれぞれに対して、それぞれのインレット36aおよびアウトレット36bを通して流入し、流出する。インレット36aおよびアウトレット36bは、マイクロ流体素子10の外部、および、チューブ14を流入および流出する際に流体が流れるポート26a、26b(図2では、ともに符号26が付されている)と流体連通している。各マイクロ流体素子10は、チューブ14内の流路20の並行流路である内部バイパス流路40をさらに備えているため、インレット36aを通じてマイクロ流体素子10に流れ込む流体の量が過剰であると、チューブ14を通じることなく、アウトレット36bに直接送られる。] 図1 図2 図3 図4
[0019] インレット36a、アウトレット36b、およびバイパス流路40は、図3に示すように、全体が基板12のバルク中に形成されてもよいし、図4に示すように、基板12に取り付けられた別の基板38中に形成されていてもよい。または、バイパス流路40の全体または一部について、チューブ14の基台28と基板12との間の隙間により形成するようにしてもよい。好ましくは、バイパス流路40には流量制限器として作用する突起46が形成され、これによりチューブ14の流路20に対する流れが十分確保される。適切なバイパス機能を得ることができるように、バイパス流路40の他の部分の流路断面積は、チューブ14内部の流路20と比較して、より大きくなっていることが好ましい。] 図3 図4
[0020] 図3および図4に示したマイクロ流体素子10は、気体および液体を含む、種々の流体を評価するために使用することができる。本発明が特に関連するものは、マイクロ流体素子10の流路20、36a、36b、40よりもはるかに大きな流路を流れる流体である。これらには限定されないが、たとえば、直径が1m以上の比較的太いパイプに、石油化学製品、気体、水、空気、その他の流体が流れる産業設備用途や、石油化学製品、水素およびアルコールなどの液体燃料および気体燃料、吸気、水、潤滑剤、トランスミッションおよびブレーキ液を含む油圧媒体、冷媒、エンジン排気ガスなどの流体を伴う自動車および航空機用途のものをあげることができる。本発明の一態様によれば、そのような条件下において、マイクロ流体素子10は、流れる流体内に配置される保護ハウジング内に、インレット36aの入口が上流を向くよう装着されることで、流体の特性を検出することを可能としている。たとえば、マイクロ流体素子10は、図4に示すように構成して、インレット36aが流体の流れの上流を向いた状態で、基板38が、被検出流体が流れる管壁の開口から突出するように取り付けられる。図5および図6に示した他の例では、マイクロ流体素子10は、導管52の流路内に配置される。図5では、図4の基板38とほぼ同様に機能する漏斗50内の流路48の内側表面に、マイクロ流体素子10が取り付けられている。漏斗50は、好ましくは軸対象であり、導管52を流れる流体の流路方向に軸が向いており、導管52は、大きなパイプ、チャネル、または他の比較的大きな流体を含む流路を構成している。漏斗50の上流端部54は、漏斗50の下流端部58に位置する出口60よりも断面積が大きいインレット56を有する。インレット56の寸法は、種々の流れ条件下でも、流路48を通る流体の流れを促進するように意図されている。図5には、インレット56が湾曲した断面形状を有するものとして示されているが、他の断面形状とすることもできる。] 図3 図4 図5 図6
[0021] 漏斗50は、導管52の内側でトラス62により支持されている。好ましくは、トラス62により、境界層が発生しやすい導管52の壁から漏斗50は離間される。流れ場の乱れを最少にするため、トラス62は、丸い方を上流側に向けた断面雫型とすることができる。図5および図6では、漏斗50は、導管52内が完全に層流条件である場合に最大流速が位置すると考えられる導管52の中心近傍に位置している状態で示されている。配線64は、トラス62を通過して漏斗50にまで至り、マイクロ流体素子10と電気的に接続されている。図3および図4のバイパス流路40内の突起46と同様に、漏斗50内の流路48にも、流路48からマイクロ流体素子10のインレット36aへの流体の流れを促進する突起66がマイクロ流体素子10の正反対側に設けられている。インレット36aは、漏斗50の軸に対して直交向きでもよく、平行向きでもよい。または、図1および図2のマイクロ流体素子10を漏斗50とともに使用してもよい。この場合、バイパス流路40は省略され、チューブ14への流れ、もしくはチューブ14からの流れは、ポート26aおよびポート26bを介してダイレクトに形成される。図3および図4に示したマイクロ流体素子10には、流体中の浮遊粒子がチューブ14に流れ込む可能性を低減させる効果があるといえる。浮遊粒子による損傷可能性は、図5および図6に示すように、インレット56の流入口にスクリーン70を設けることによって、さらに低減される。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6
[0022] 図5および図6には、マイクロ流体素子10とは別体であって、導管52の外側に制御ユニット68が搭載されている例を示している。この場合、制御ユニット68は、導管52内の過酷な環境および/または化学条件に晒されることはない。さらに、燃焼性の流体およびガスを評価する場合、低電圧のマイクロ流体素子10を流体内に配置する一方、制御ユニット68を導管52の外部に配置することで、爆発や火災に対するリスクを低減させることができる。この例示では、制御ユニット68は、単一のマイクロ流体素子10に接続されているが、複数のマイクロ流体素子10を制御ユニット68に接続して、ユニット68により監視されるようにしてもよい。チューブ14の自立部16の動きが検出電極24により検出されることで、マイクロ流体素子10は、チューブ14を流れる流体の少なくとも密度、任意的に流体の質量流量、体積流量、比重などに対応した1つ以上の出力信号を生成する。次いで、制御ユニット68内の回路を使用して、流体の密度および/または他の任意の流体特性、たとえば流体が混合物である場合の化学濃度が算出される。] 図5 図6
[0023] 図7は、図1から図4に示されたマイクロ流体素子の共鳴周波数を温度に対してプロットしたグラフである。図7によれば、マイクロ流体素子10は少なくとも150℃で作動でき、共鳴周波数と温度には線形の関係があることがわかる。したがって、本発明のマイクロ流体素子10は、広い温度幅にわたって流体中に設置することが可能である。] 図1 図4 図7
[0024] 図3から図6に示されるように、マイクロ流体素子10は、微小チューブ14の容量を超える産業用途および輸送手段用途など、多岐にわたる流体システム用途において使用できるように構成されうる。また、マイクロ流体素子10によって、さまざまな流体特性、たとえば、これらには限定されないが、流量(質量および体積流量を含む)、密度および密度に関連する特性(たとえば比重)、流体組成の相対化学濃度などの測定が可能となる。マイクロ流体素子10は、たとえば、液体(たとえばエンジンオイル中の燃料および水)、気体または空気の泡(たとえば燃料およびブレーキ液中におけるもの)、固体粒子(たとえばエンジンオイル中におけるもの)などからなる、望ましくない汚染物質の存在を検出するために使用することもできる。] 図3 図6
[0025] 本発明の流体特性評価システムおよび方法は、さまざまな用途に応用できる。これらの用途には、たとえば、産業用設備、および、地上・水上・航空の輸送手段が含まれる。本発明で評価できる流体の主な例としては、液体および気体燃料,空気、水、潤滑剤、トランスミッションおよびブレーキ液を含む油圧液体、冷媒、エンジン排気ガスなどがあげられる。]
[0026] 10マイクロ流体素子
12基板
14チューブ
16自立部
18 基板表面
20 チューブ流路
22駆動電極
24検出電極
26、26a、26bポート
28 チューブ基台
30キャップ
32接合パッド
34ゲッター材料
35温度検出素子
36aインレット
36bアウトレット
38 基板
40バイパス流路
46突起
48漏斗内の流路
50 漏斗
52導管
54上流端部
56 漏斗インレット
58下流端部
60 漏斗アウトレット
62トラス
64配線
66 突起
68制御ユニット
70 スクリーン]
权利要求:

請求項1
流れる流体中に配置され、該流体の特性を測定するための流体検出システムであって、基板の上方に支持され、該基板との間に空隙を形成している、微小チューブと、該微小チューブの自立部内に設けられたチューブ流路と、該チューブ流路および外部と流体連通するインレットおよびアウトレットと、該微小チューブの前記自立部をその共鳴周波数で振動させる手段と、該微小チューブの前記自立部の動きを検出する手段とを備え、前記自立部の振動周波数と、前記基板に対する前記自立部の相対的な撓みとのうち少なくとも一方を測定し、これにより、前記チューブ流路を流れる流体の質量流量、比重、および密度のうち少なくとも1つに対応する出力を生成するようになっている、マイクロ流体素子と、前記流体の一部が、前記マイクロ流体素子の前記インレットを通して前記チューブ流路に流入するように、前記マイクロ流体素子を前記流れる流体中に配置させる手段と、前記流体の特性を算出するために、前記少なくとも1つの出力を処理する手段と、を備える、流体検出システム。
請求項2
前記マイクロ流体素子は、前記微小チューブを通じる前記チューブ流路と並行流路であるバイパス流路をさらに備える、請求項1に記載の流体検出システム。
請求項3
前記マイクロ流体素子は、前記バイパス流路の内部に、前記流体の流れを該バイパス流路から逸らし、前記微小チューブの前記チューブ流路へと促す突起をさらに備える、請求項2に記載の流体検出システム。
請求項4
少なくとも前記マイクロ流体素子の前記インレットが、導管を流れる流体中に配置されるように、前記配置手段は、前記導管の壁の開口内に前記マイクロ流体素子を配置するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項5
前記マイクロ流体素子が、導管を流れる流体中に配置されるように、前記配置手段は、該マイクロ流体素子を該導管の壁から離間させて配置するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項6
前記配置手段は、前記マイクロ流体素子を前記導管中の流体境界層の外側に配置するように構成されている、請求項5に記載の流体検出システム。
請求項7
前記配置手段は、漏斗流路を有する漏斗と、該漏斗を前記導管の壁から離間させて配置するトラスとを備える、請求項4〜6のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項8
前記漏斗は、漏斗インレットを形成する上流端部と、漏斗アウトレットを形成する下流端部とを備え、前記漏斗インレットは前記漏斗アウトレットよりも大きな断面積を有することにより、前記流体の前記漏斗流路内の流れが促進される、請求項7に記載の流体検出システム。
請求項9
前記マイクロ流体素子は、前記漏斗流路を形成する前記漏斗の表面に配置されており、少なくとも前記マイクロ流体素子のインレットが前記漏斗流路を流れる流体中に配置されている、請求項7または8に記載の流体検出システム。
請求項10
前記漏斗流路への粒子の侵入を防止するため、前記漏斗インレットに配置されるスクリーンをさらに備える、請求項7〜9のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項11
産業用設備、または、陸上・水上・航空輸送手段における導管内に設置される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項12
前記マイクロ流体素子は、その全体が前記導管の内部に位置している、請求項11に記載の流体検出システム。
請求項13
前記処理手段は、その全体が前記導管の外側に位置している、請求項11に記載の流体検出システム。
請求項14
前記流体は、液体燃料、気体燃料、空気、水、潤滑剤、油圧流体、冷媒、およびエンジン排気ガスの中から選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項15
前記流体の前記特性は、質量および体積流量、密度、比重、流体成分の相対化学濃度、気体・液体・固体汚染物質の存在の中から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の流体検出システム。
請求項16
請求項1〜15のいずれか一項に記載の流体検出システムにより流れる流体の特性を検出する方法であって、前記流体の一部が、前記マイクロ流体素子の前記インレットを通じて前記チューブの前記チューブ流路に流入するように、前記マイクロ流体素子を前記流体中に配置し、および、前記流体の特性を算出するために、前記少なくとも1つの出力を処理する、工程を備える、流れる流体の特性を検出する方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2010-12-18| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20101217 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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